トランプ大統領がFBIを攻撃しました。両者はどういう関係なのでしょうか。ツイッターの内容とともに、見てみましょう。
概要
ドナルド・トランプ大統領がTwitterでFBIを口撃した。そのツイッターが以下だ。
内容としては、「FBIは、政府内に長年蔓延している国家安全保障に関する『情報漏洩者』を止めることができない。内部にいる情報漏洩ですら見つけられていない。重大な国家機密情報がメディアに流出している。今すぐ見つけ出せ。」というもの。
経緯
トランプ氏のFBIへの攻撃が始まったのは、23日のことだ。CNNとAP通信によると、ラインス・プリーバス首席補佐官は、「大統領選中、ロシア政府の関係者との接触はなかった」と発表するようFBIに要請していた。しかし、FBI長官は「トランプ陣営のロシア政府との違法な接触について調査中だ」として、その要請を断ったのだ。この頃から、トランプ氏のFBIへの攻撃が始まった。
なお、ホワイトハウスとしては、CNNとニューヨークタイムズの報道を否定している。つまり、選挙期間中にトランプ陣営とロシアが連絡したという事実はないという訳だ。
トランプ氏のツイートの意義
一見、トランプ氏のツイートは、上記の流れを受けてのFBIへの干渉に見えるが、批判の対象はあくまでFBI内部の情報漏洩者だ。トランプ氏は記者会見で、「情報漏洩は犯罪行為だ。以前から続いているが、現状は最悪だ。そして国民は見て見ぬふりをしようとしている」と語ったこともある。FBIへの干渉・牽制なのか、国家機密の漏洩問題として問題意識があるのか、どちらが本心かは今後に注目だ。
FBIのトランプ氏との関係
仲が悪そうなトランプ陣営とFBIだが、実は選挙中、FBIがトランプ氏の肩をもったのではと思われる事件があった。遡ること大統領選挙の投開票11日前、FBIのジェームズ・コミー長官は、ヒラリー・クリントン氏のメール問題について、新たなメールが見つかったと発表した。メール問題とは、ヒラリー氏が国務長官時代に私用メールアドレスを公務に使っていたというものだ。当然、この発表はトランプ氏の有利に働くため、FBI長官がトランプ氏の肩を持ったと疑われたのだ。しかも、当の新しいメールについては、不正などに関係するものではないと、関係者は語っている。
流れを見ていくと、FBIの動きはどうも怪しく感じる。今後に注目だ。