北朝鮮と韓国の南北首脳会談が開かれました。
朝鮮戦争の終戦に向けた宣言があるなど、
かなり突っ込んだ結果でしたね。
そんな南北首脳会談の結果を
わかりやすくまとめてみました。
目次
南北首脳会談とは、背景をわかりやすく解説
南北首脳会談の概要や過去について、
詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
今回の南北首脳会談は、
韓国：文在寅（ムンジェイン）大統領
北朝鮮：金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党委員長
が、北朝鮮と韓国の軍事境界線にある
板門店（マンムンギョム）で会談を行いました。
軍事境界線にあるとはいっても、
板門店は韓国側なので、
北朝鮮のトップが初めて韓国側に来た
歴史的な会談でした。
過去2回の南北首脳会談に
北朝鮮に振り回されてきた韓国にとっては、
今回の南北首脳会談は目論見通りになったのでしょうか。
また、北朝鮮にとっては、
5～6月の米朝首脳会談が控えた
次期での南北首脳会談です。
事実上、米朝首脳会談に向けた
前哨戦という背景もあるのです。
南北首脳会談の直前には、
北朝鮮は、核実験中止も表明しました。
米朝首脳会談に向けて
先にカードを切った北朝鮮がどう動くのか、
今回の南北首脳会談は
世界中からかなりの注目を集めていました。
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南北首脳会談の板門店宣言とは
南北首脳会談の結果について、
北朝鮮と韓国が共同で出したのが板門店宣言です。
南北首脳会談の内容＝板門店宣言なので、
この板門店宣言について、
わかりやすく解説していきたいと思います。
板門店宣言では、
「完全な非核化により、
核のない朝鮮半島の実現という共通の目標を確認した」
ということが謳われています。
これを下の三つのポイントに分けて、
板門店宣言をまとめてみたいと思います。
板門店宣言まとめ①：朝鮮戦争の終戦
板門店宣言まとめ②：今後の南北の協力
板門店宣言まとめ③：北朝鮮の非核化
まぁ、細かく言えば、
板門店宣言ではいろいろ書かれていますが、
ざっくりこの３つのイメージで
まとめちゃっていいと思います。
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南北首脳会談の板門店宣言まとめ①：朝鮮戦争の終戦
南北首脳会談の前から予想されていましたが、
板門店宣言では、朝鮮戦争の終戦宣言について書かれました。
朝鮮戦争の終戦宣言を年内に
行うよう進めていくと宣言しています。
朝鮮戦争は現在、休戦協定で休戦中ですので、
「休戦協定を平和協定に転換」という表現を
板門店宣言では使っていますね。
朝鮮戦争は、北朝鮮と韓国のバックには、
それぞれアメリカ・中国がいますから、
今後、
３者（韓国、北朝鮮、アメリカ）
または、
４者（韓国、北朝鮮、アメリカ、中国）
で会談を開催していくと板門店宣言で表明しています。
また、板門店宣言では、
「いかなる形態の武力も互いに使用しないとの不可侵合意を再確認」
して、軍縮を進めていくと記載しています。
具体的には、5月から軍事境界線一帯での敵対行為を中止して、
北朝鮮と韓国の間ににある非武装地帯の呼び名を
「実質的な平和地帯」
に変えると、板門店宣言で表明しました。
何十年も続いてきた朝鮮戦争の終戦に向けての
宣言があったということで、実現すれば、
今回の南北首脳会談は歴史に残る会談になりそうですね。
朝鮮戦争について、詳しく知りたい方は、
こちらの記事もどうぞ。
朝鮮戦争をわかりやすく解説！原因は？地図を使ってみてみる＜4/27追加：終戦へ＞
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南北首脳会談の板門店宣言まとめ②：今後の南北の協力
まとめ①で朝鮮戦争の終戦に向けて、
会談を進めることをまとめました。
それにも関連して、板門店宣言では、
南北で様々な協力・連携をしていくことが表明されています。
・文在寅大統領の今秋の平壌訪問
・南北共同連絡事務所を北朝鮮の開城に設置
・政治宣伝放送の停止
・韓国と北朝鮮をを結ぶ鉄道・道路の建設・改修
・離散家族の再会事業を実施
・国際的なスポーツ行事への共同参加の継続
融和ムードで進んだ南北首脳会談ですが、
板門店宣言では、こんな感じで、
韓国と北朝鮮が協力していく姿が書かれています。
北朝鮮の金正恩委員長は、板門店宣言の
「全ての合意について徹底履行する」
と強調しました。
次は、秋に、韓国の大統領が北朝鮮へ行くんですね。
南北首脳会談では、二人だけで話し込む様子も
映し出されていて、かなり突っ込んだ話まで進んだんでしょうか。
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南北首脳会談の板門店宣言まとめ③：北朝鮮の非核化
朝鮮戦争の終戦と同様に、
南北首脳会談の前から世界の関心が集まっていたのが、
「北朝鮮の非核化」について、
南北首脳会談でどれだけ話が進むかでした。
板門店宣言にも、もちろん、
北朝鮮の非核化について言及がありました。
板門店宣言では、
「韓国と北朝鮮は、完全な非核化を通じて、
核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認した」
「朝鮮半島の非核化に向けて
国際社会の支持と協力を得られるよう積極的に努力する」
ということが、明記されています。
ちゃんと書いてあるなと思うかもしれませんが、
よく見ても板門店宣言で書いてあるのはこれだけで、
具体的なことには何も触れていないんです。
北朝鮮は、南北首脳会談の前に
核実験中止を表明しましたが、
すでに持っている核兵器の廃棄には言及していません。
板門店宣言でも同じように、
北朝鮮が持っている核兵器を廃棄する
時期などは何も書かれていないのです。
しかも、“目標”という言葉なので、
板門店宣言だけ見ると、
非核化に向けて“頑張ります”と言ってるだけなんです。
北朝鮮としては、後に米朝首脳会談がありますからね。
非核化については、今回の南北首脳会談では、
ここまでで、核心の部分は、
米朝首脳会談を注目するしかなさそうです。
板門店宣言ではこういう記載ですが、
南北首脳会談ではどんな会話がされたんでしょうかね。
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アメリカ・トランプ大統領の反応
南北首脳会談が終わり、
板門店宣言が表明されると、
早速、アメリカのトランプ大統領も
ツイッターで反応しました。
「朝鮮半島でよいことが起こっているが、
時間がたってみなければ分からない」
南北首脳会談のポジティブな面は
認めるものの、警戒もしていますね。
「朝鮮戦争が終結へ！
米国と偉大なる国民全員が、
今朝鮮半島で起こりつつあることを非常に誇りに思うべきだ」
朝鮮戦争の終戦への流れは確実そうですね。
「私の良き友、習国家主席が米国のため、
特に対北国境でくれた『大きな助力』のことを忘れないでほしい。
習氏がいなければ、より長く、
より厳しいプロセスになっていたはずだ！」
トランプ大統領は、南北首脳会談について、
中国の習近平国家主席の助力にも言及しています。
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世間の反応
南北首脳会談で完全非核化を目指す流れになったけど、誰もが絶対に無理だとわかってるし、お互いがお互いを裏切り者扱いして罵りあってからの第二次朝鮮戦争(後にネットで冷麺戦争と言われる)が起こるまでのフラグが立った。
— ｩﾜﾎｩ!! (@uwhwjp) 2018年4月27日
昨日の「南北首脳会談」が画期的な事かどうかは、事後的にしか判らないが（北が検証可能な形で核・ミサイルの廃棄に応じなければ何の意味も無い為）、この会談の立役者が文在寅ではない事だけは確かだ。
金正恩が、トランプ政権の強硬姿勢と制裁強化に音を上げて対話路線に転じた事は明らかなのだから— 佐々木 (@WBJPPP) 2018年4月27日
南北首脳会談に続いて米朝首脳会談も行われるけど、散々支援してもらって最終的に終戦の話や核廃絶の話しを無かったことにして祖国解放戦争再開！ってことで人民軍が南進を始めそうな気がしなくもない
— 紺のねずみ@RTF (@fire_rtf13) 2018年4月27日
祝・南北首脳会談。これからまだ乗り越えないといけない課題が山のようにあるのだろうが、大きな一歩が踏み出された。
ベルリンの壁だって崩れたんだ。引き裂かれた国が近い将来もとに戻ることを、全力で応援したいというのが人間としてあたりまえの感覚。— ねむり猫〈清水まゆり〉 (@ynogi3) 2018年4月27日
今回の南北首脳会談について、
過去のように形だけになるという意見もあれば、
今後に期待する声もあるようです。
アメリカの圧力に北朝鮮がおされての、
今回の南北首脳会談だと冷静に分析する声もあり、
その流れだと、今後の米朝首脳会談で
今回の南北首脳会談の内容がより形をもってきそうですね。
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筆者の所見
南北首脳会談の板門店宣言について、
内容をまとめてみました。
朝鮮戦争の終戦、北朝鮮の非核化、
といった一大トピックが表明されたのが、
板門店宣言でした。
板門店宣言の実効性については、
今後の米朝首脳会談次第になりそうなので、
まだまだ安心できそうにないですね。
ただ、今回の南北首脳会談は、
北朝鮮のトップが初めて韓国にきたり、
初めて生中継されたりと、
異例の南北首脳会談でした。
今後も今までには、
予想しなかったような動きになるかもしれませんね。
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